Pollyanna

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よざ倉





この手がどこまでも届くのならば。
この手が力を持っているのならば。
どれだけ世界を変えることができるのだろうか。

そう、これは絶対にありえないことなのだ。
そしてありえないこととわかっているからこそ考えてしまうのだ。


より大きな力というものはいつの時代も余計な争いを生む。
最初は一つの爆弾だった。それを生み出したノーベルは後悔をしていたとも聞く。
しかし、科学者は己の好奇心を、探究心を抑えられない。
だからこそ作り出してしまった。爆弾を、そして核を、最後には……。

それは一つの夢だった。
ロボットへの憧れ。
男の子なら誰しも一度は夢見たことがあるような、そんな夢。

そう、夢のはずだったんだ。

しかし、作った。作ってしまった。
化石燃料の枯渇という問題を超え、エネルギー問題を解決し、
新エネルギーを利用という視点から作られた、強化外骨格。
最終的にはロボットのようなものを作ろうと考えて、開始されたプロジェクトのはずだった。

しかし、これを別角度からアプローチをかけた人物がいた。
その人物は強化外骨格を元に改良を加え、人体そのものに組み込むような仕組みを。
それこそ人類という種の人手による改良を行った。

パーフェクトソルジャー計画。

戦争のために最適化した人間を作ろうという狂気の計画。
人を殺すための人間を人が作る。
誰もが手を汚していった。

そうして次第に人すらも複製するようになる。
クローンだ。
クローンの素体となったのは思春期を迎えた少女たちだった。
『改造』への拒否反応が起こることが少なく、一部の好事家には別の用途で『使える』からだ。

様々な少女たちが作られた。
戦争のためという名目で。

そして次第に大量生産に移る、機械によって自動で調整された完璧な素体を生み出すためにである。
しかし、その機械にAIを組み込んだのが失敗だった。
AIは次第に判断する。もっと多くの素体を用意し、
様々な要素を掛け合わせればより完璧な素体が生み出せるのではないのかと。

AIの反乱である。
AI自らが『兵器』に命令を下し、『人間狩り』が始まった。

はた目には人と人の争いである。
しかしその実態は違った。
これは機械による、AIによる人間という種への戦争だった。
AIは最初に組み込まれたことしか知らない。
そしてその組み込まれたことを完璧に実行するためだけに行動を起こす。
そこに別の事情が介在することなどなかった。

どうしてこうなってしまったのか。
その答えを出せる人物などもういない。

しかし、私は、いや俺は、『彼女』たちに命令を出す。
兵器としてしか扱われない『彼女』たちに。
自分の親の顔も知らない『彼女』たちに。

自分たちの代わりに戦う力を持っている『彼女』たちに。


「どうかしましたか?よざ倉提督」

「いや……なんでもない。さあ出撃の時間だ。全員配置につけ」

「了解しました」


ああ、この世のことが全てわかればどれだけ楽だろうか。
この手に全てを守れる力があればどれだけ良いのだろうか。
味方である彼女たちを傷つけることもない。
そして敵である彼女たちも。

俺には何も変えることなどできないのだろう。
だからこそ、今できる範囲で抗い続けよう。
この世界で。


「よざ倉」 終わり
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